- ショップ運営ノウハウㆍ運営Eコマースとは?市場規模と取り組むメリット、注意点、業務内容2021-06-24
- Eコマースの基礎知識や市場規模の動向に加えて、参入に取り組むメリットや注意点、業務内容などをご紹介していきます。
- Eコマースとは?市場規模と取り組むメリット、注意点、業務内容
多くの消費者がオンラインで便利で気軽に買い物をするようになりました。そんな「Eコマース」の市場は、年々規模が拡大する傾向にあり、今後も大きなビジネスチャンスが見込まれています。実店舗と比較してメリットが期待できるため、参入を検討してはいかがでしょうか。
ここでは、Eコマースの基礎知識や市場規模の動向に加えて、参入に取り組むメリットや注意点、業務内容などをご紹介していきます。新たなビジネスを成功させるために、ぜひ参考にご一読ください。
| Eコマースの基礎知識
「Eコマース」とは、どのような意味があるのでしょうか。また、Eコマースでのビジネスにはどのような種類があるのでしょうか。まずは、Eコマースに取り組むうえで知っておきたい基礎知識をご紹介します。
●Eコマースとは
「Eコマース」とは、電子商取引のことを指します。インターネットを介して商品やサービスの売買が行われるのが特徴です。英語の「Electric Commerce」の略称であり、Eコマースのほかに「EC」とも呼ばれています。ほかにも、「ネットショッピング」や「オンラインショッピング」といった呼び方もあります。
●Eコマースの種類
Eコマースの種類には、大きく分けて「自社型」と「モール型」の2種類があります。このうち自社型とは、自社で独自にECサイトを立ち上げて商品やサービスを売るタイプです。一方のモール型では、ECモールに出店して商品やサービスを売ります。ECモールは複数の店舗が出店することで成り立っており、まるでショッピングモールのように多数のECサイトが一箇所に集まっているのが特徴です。
●EコマースとMコマース、Vコマースの違い
Eコマースとよく似た言葉として、「Mコマース」や「Vコマース」が挙げられます。MコマースやVコマースは、いずれもEコマースの一種です。ここではそれぞれの特徴や違いについて解説します。
・Mコマース
Mコマースとは、モバイルコマース(Mobile Commerce)を意味する言葉です。スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を利用した商取引を指します。スマートフォン経由の買い物は、顧客のデータを活用しやすいことや、時間や場所を問わずに取引できること、便利なモバイル決済を選択できることから、ユーザーに新しい購買体験をもたらすと期待されています。
・Vコマース
Vコマースは、バーチャルコマース(Virtual Commerce)を指します。こちらは、VR・AR技術を活用した商取引のことです。VR(Virtual Reality)には仮想現実という意味、AR(Augmented Reality)には拡張現実という意味があります。いずれも映像によるリアルな視覚効果を用いているのが特徴で、オンラインでの商取引への導入が進められています。
| Eコマースの市場規模
国内におけるEコマース市場は成長過程にあり、オンラインショッピングはますます普及すると見込まれています。今後が注目されるEコマースの市場規模や、その動向について解説します。
●Eコマースの市場規模は増加傾向
経済産業省の「令和元年度電子商取引に関する市場調査」によると、2019年度のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場規模は19兆3,609億円に拡大しました。昨年比では7.65%増で、数値は年々増加する傾向にあります。なかでも物販系分野の伸び率が高く、こちらは昨年比8.09%増の10兆515億円に達しました。市場規模の内訳では、「衣類・服装雑貨等」「食品、飲料、酒類」「生活家電、AV 機器、PC・周辺機器等」といった分野が大きな割合を占めています。
参考: 「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
●新型コロナウイルス感染症によりECの利用が増加
総務省の「家計消費状況調査(2020年(令和2年)11⽉分)」によると、2人以上の世帯におけるネットショッピングの支出額は1世帯あたり月間36,823円でした。こちらは昨年比10.6%増という結果です。また、ネットショッピング利用世帯の割合は51.8%で、昨年比8.7%増となりました。近年の動向を見ると、2020年4月の緊急事態宣言以降、ネットショッピングを利用した世帯が増加しています。
参考: 「家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について」(総務省)
| Eコマースのメリット
従来の小売業では、実店舗を構えるのが主流でした。一方で、注目のEコマースには実店舗と比較してどのようなメリットが期待できるのでしょうか。売り手と買い手双方の視点から、メリットをご紹介します。
●販路の拡大ができる
Eコマースは、全国の消費者を対象に商品・サービスを販売できます。従来の実店舗のみの出店では、店舗を構える地域が主な商圏でした。Eコマースのビジネスに参入すれば、販路の拡大が期待できるのです。さらに、多言語に対応した越境ECなら、海外にいる世界中の消費者をターゲットにできます。
●営業時間の制限なく販売できる
実店舗では、営業時間内にお店へ足を運ぶ顧客にしか商品を販売できません。それに対して、インターネット上で取引を行うEコマースでは、24時間いつでも商品・サービスを販売できます。買い手は都合の良いタイミングで購入でき、売り手は販売の機会損失を避けられるのがメリットです。
●固定費を削減できる
Eコマースでの出店には、店舗の家賃や水道光熱費といった高額な固定費がかかりません。一方で、実店舗のみの事業者がほかの地域へ出店するには、新しくお店を構える必要があり、店舗数の増加に伴い固定費も増えることに。固定費を削減できるのも大きなメリットといえるでしょう。
| Eコマースの注意点
魅力的なメリットが多くあるEコマースですが、ビジネスに参入するうえで注意しておきたいデメリットもあります。Eコマースでのマーケティングを成功させるために、以下の注意点を意識しておきましょう。
●商品・サービスを差別化する必要性が増す
Eコマースのビジネスに参入すると、インターネット上で商品やサービスを販売する事業者が競合となります。これらの多数の競合他社と比較されるなかで、ユーザーに自社を選んでもらうには、企業間の差別化が必要です。価格の安さ・品質の高さ・機能性などの強みを積極的に打ち出しましょう。
●出店方法によってはネットでの集客スキルが必要になる
自社型のEコマースでは、広告・SEO施策・SNSマーケティングなどの手法を駆使して、自力で集客する必要があります。集客のノウハウが不足しているなら、集客に強いECプラットフォームを利用したり、モール型のEコマースで出店したりするのもひとつの手です。
●店員が消費者に商品・サービスの魅力を直接伝えづらい
Eコマースでは、テキスト・画像・動画などで商品やサービスの魅力を訴求します。消費者は実際の商品に触れることができず、魅力が十分に伝わりづらいことも。実店舗のように商品を直接に確認しなくても魅力を感じてもらえるよう、表現の方法を工夫しましょう。
| Eコマースの業務内容
Eコマースの業務は、主に「フロント業務」と「バックエンド業務」に分けられます。ここでは、商品の購入前に発生するフロント業務と、購入後に発生するバックエンド業務の内容をご紹介します。
●フロント業務
Eコマース運営のうち、商品企画からプロモーションまでの売上と関わる業務は「フロント業務」と呼ばれます。代表的なフロント業務の種類と、その特徴をご紹介します。
・商品企画
新たにECサイトで取り扱う商品を検討し、販売を企画する業務です。売れる商品を作るには、トレンドや競合他社を調査し、市場のニーズを見極める必要があります。また、原価率といった各種データを確認し、利益をあげられる商品を選ぶのも重要です。魅力的な新商品を追加して集客につなげます。
・サイト制作・改善
Eコマースでのビジネスを展開するために、ECサイトを制作する業務です。数ある選択肢からサイト構築の方法を選び、ブランドイメージに適したデザインを採用します。また、一度制作したECサイトは、ユーザーへの訴求力を高めるために、定期的な修正や改善を繰り返していきます。
・仕入れ・製造
ECサイトで取り扱う商品を仕入れるか、または製造する業務です。その際は、どれくらいの期間にどれくらいの個数を販売するのか、事前に立てた計画に基づいて商品を調達します。販売でより多くの利益を上げるために、可能な限り仕入れのコストを抑えるよう工夫が求められる部分です。
・プロモーション
ECサイトへのユーザーの流入を増やすとともに、販売促進を行う業務です。代表的なプロモーションの手法としては、広告やSEO施策などが挙げられます。広告を出稿する場合には、広告費に対して十分な売上を確保できるか検討します。ブログやSNSで顧客へ向けて情報を発信するのもひとつの手です。
●バックエンド業務
Eコマースの運営業務には、ECサイトでの受注からユーザーへのアフターサービスまでを担う「バックエンド業務」も不可欠です。代表的なバックエンド業務の種類と、その特徴をご紹介します。
・受発注管理
ユーザーがECサイトで買い物をしたとき、ショップ側が注文内容を確認して受け付け、発送までに必要な手続きを進める業務です。受発注管理では、注文通りに商品を手配する正確さと、速やかに発送するスピード感が重視されます。専用のシステムを導入するといった、効率化への取り組みが求められます。
・在庫管理
現状の在庫を把握しながら適切な個数を確保したり、倉庫にある商品を適切に保管したりする業務です。在庫が少なすぎると機会損失につながり、反対に多すぎると保管のコストがかさみます。また、商品の保管方法が悪いと、品質が低下してしまうことも。Eコマースにおいて重要な業務のひとつといえるでしょう。
・出荷・梱包・配送
ユーザーが購入した商品を倉庫からピッキングして、安全に配送できる状態に梱包したら、配送会社を手配して送り届ける業務です。一般的に工数のかかる業務であり、多くの企業で業務効率化や人件費削減が課題となっています。ユーザーの手元へいかに早く商品を届けるかに関わります。
・アフターサービス
ユーザーの手元へ商品が到着してから発生する業務です。購入に対するお礼のメールを送ったり、不具合があれば返品に対応したり、クレームが起こったらフォローしたりします。また、商品のレビュー投稿を依頼するのも仕事のひとつです。こうしたショップの一つひとつの対応がリピーターの獲得につながります。
| Cafe24でEコマースへのビジネス参入を成功させましょう
Eコマースの基礎知識や、市場規模の動向、売り手・買い手のメリットなどをご紹介しました。Eコマースでの出店には多くのメリットが期待できますが、ビジネスへの参入においては注意点もあります。また、運営に必要なフロント業務とバックエンド業務では、業務効率化や人件費削減が課題となることも留意しましょう。そんなEコマースならではのお悩みを解消するなら、ECプラットフォームの「Cafe24」がおすすめです。「Cafe24」は集客に強く、ECサイトの運営をスムーズにする仕組みが充実しています。最短5分でサイトを構築でき、基本無料かつ無期限でサービスをご利用いただけるのが魅力です。Eコマースへのビジネス参入を成功させるために、ご紹介した情報を参考にしてみてください。