ネットショップ開設を検討していても、何を売ると良いかわからず、決め手に欠けるとお悩みの方は多いのではないでしょうか。購入率が高い商品を見つけるためには、複数のポイントに注意して商材を探すことが大切です。自社の目指すゴールや現在のポジションなどを把握し、適切なアイテムを選んで売りましょう。

今回は、ネットショップで売れやすい商品の特徴や、取り扱うアイテムの決め方など、ネットショップ開業時に役立つ情報をご紹介します。

| ネットショップ開業の際、「何を売るか」より先に決めること

ネットショップの開設時、売るものよりも先に決めておきたいことがあります。まずは現在の自社のポジションを踏まえ、明確な指針を設定しましょう。

●ブランドコンセプト

何を売るかを決める前に考えておきたいもののひとつが、ブランドコンセプトです。ブランドコンセプトとは、ブランドが果たすべき使命や、提供したい価値を言語化したものを指します。ブランドコンセプトを決める際は、社会におけるブランドの必要性、ターゲットが得られるメリットを明確にしてみましょう。

新しさや独自性のあるストーリーを含めると、よりターゲットへ訴えやすくなります。商品を販売したい層が抱えている課題や、願望を押さえることが大切です。また、コンセプトが決定したら、具現化できる商品・サービスには何があるのか検討してみましょう。

●業界における自社のポジション

ブランドコンセプトにもとづき出品したい商品が決まったら、自然と参入する業界も絞られます。取り扱う商品やサービスによるものの、できるだけ拡大傾向にある市場に参入できると理想的です。

参入する業界が決まったら、じっくりと研究して市場の動向やトレンドを押さえましょう。そのうえで、業界における自社のポジションを明らかにしていきます。立場をはっきりとさせておくことで、通販業界で生き残っていくための戦略を立てやすくなるでしょう。

●競合と比較したときの差別化ポイント

業界研究の際は、商品・サービスが重複する競合の事業内容も調べましょう。競合調査をすることで、ほかにはない自社の強みを明確にできます。差別化できるポイントを見つけて、優位性を築きましょう。

| ネットショップで売れやすい商材の特徴

ネットショップの方向性が決まったら、具体的に売りたい商品を定めていきます。売れやすい商材の特徴を把握しておき、仕入れるものをイメージしていきましょう。

●店頭より格安で買える商品

ネットショップ利用者のなかには、少しでも低価格のアイテムがないかを調べたうえで購入するサイトを決める人がいます。特に、家電やブランド品などの単価の高いアイテムは、インターネットで低価格のものを探すケースが多いようです。

最安値で販売していると、価格を重視するユーザーの購入が期待できます。店頭よりも格安で販売できる商材を探してみるのもおすすめです。

ネットショップの場合は実店舗と異なり、店舗維持費や人件費などの固定費がかかりにくい特徴があります。経費を削減できる分、値段設定を低めにしても利益を得やすいといえるでしょう。

●オリジナル商品

独自性のあるアイテムは、ネットショップで売れやすいもののひとつです。ハンドメイドのインテリア用品や、ユーザーの希望をもとにデザインするオリジナルのアパレルアイテムなどを取り扱うと、集客効果が期待できます。

オリジナル商品はユーザーにアピールしやすい一方で、大量の在庫を抱えるリスクがあります。事前のリサーチで需要を把握したうえで、ユーザーのニーズを満たすオリジナルグッズをつくらなければなりません。

在庫管理の費用を抑えるため、完全受注型で販売する事業者もあります。ただし、受注生産は売れ残りを少なくできますが、注文から生産までに時間がかかってしまうケースも。メリット・デメリットを考慮したうえで、販売方法を決めましょう。

●ニッチな商品

ニッチ（niche）とは、隙間を意味する語句です。生活必需品ではなく、人生の一時期に購入が期待できるものや、特定の層に支持されているものなどをニッチな商品と表現することがあります。幅広いユーザーに訴求するのではなく、特定の趣味や嗜好を持つ人へ向けて販売するのが特徴です。

ニッチな商品の例として、ビンテージ品やウエディング用品、高級着物、機械の部品、アクセサリー型の健康グッズ、ユニークな形の製氷機などが挙げられます。こういった商品を仕入れて販売するネットショップの数は限られるため、競合が少なく、市場のシェアを高めやすいメリットがあります。

●地域限定商品

通販で人気の高いアイテムのひとつが、地域限定商品です。わざわざ商品を買うために遠出する必要がなく、手軽に欲しいものを入手できる点がユーザーから支持されています。多少価格設定が高めでも、現地までの交通費よりは安くつくからと、購入を決める人もいるようです。現地でしか購入できない地域限定商品を扱えば、アイテムのファンからの購入が見込めるでしょう。

●重くてかさばる商品

自力で持ち運ぶのが大変なアイテムは、ネットショップで購入して自宅まで届けてもらいたいと考える人が多いのではないでしょうか。特に、自家用車を持っていない家庭や、高齢で荷物を持つのが難しい人などの需要は高いはずです。

重くてかさばる商品のなかには、家電や家具のように特別な機会に購入する商品もあれば、お米や水、トイレットペーパーのような生活に欠かせない商品もあります。消費量の多いものなら、定期購入できるシステムを設けるのもひとつの手です。

●人前で購入しづらい商品

ネットショップのメリットのひとつが、店員と対面せずに商品を購入できることです。人前で購入しづらい商品を扱えば、自分が買うところを人に見られたくない、という消費者のニーズを満たせる可能性があります。他人には知られたくない趣味のグッズや育毛剤、ダイエットグッズなど、どういったものに需要があるか調査してみましょう。

また、アイテムを送るときは、梱包方法にも配慮します。何が入っているか一目でわかってしまうと、購入者が配達会社や家族に見られて気まずい思いをする可能性があります。細かい部分まで配慮してユーザーの信頼を得られたら、次回の購入へつなげやすくなるでしょう。

| ネットショップで販売する商材を決めるときのポイント

販売する商材は、利益率や消費者ニーズなどを考慮して決めるのがポイントです。安定した収益を得てネットショップを長く運営していくために、どういった方向性の商材を扱うべきか考えていきましょう。

●利益率を考慮する

ネットショップの売上を着実に高めていくためには、必要な利益率を確保することが大事です。収支のバランスを考え、売上拡大が見込める価格に設定しましょう。

商品の利益は、単純に仕入れ値と売上金額のみで求められるわけではありません。人件費や梱包材代、配送料、決済手数料などの金額も含めて試算しておく必要があります。

また、競合の価格を調べて相場を把握しておくことも重要です。競合の商品価格が安価な場合、そちらへ消費者が流れていくことが考えられます。ただし、あまりにも安い値段で販売すると、コストカットに注力するあまり顧客の満足度に影響が生じる可能性も。単純に値段を下げるのではなく、ショップならではの付加価値をつけ、顧客を獲得していくことも考えましょう。ブランドコンセプトに沿った戦略を立てることがポイントです。

●必需品と嗜好品のバランスに着目する

ネットショップのコンセプトによっては、嗜好品を多めに取り扱うことになるでしょう。一方で、嗜好品は趣味や娯楽を目的に購入されることが多く、購入頻度が読めないことが難点です。嗜好品のみを取り扱うと、収支のバランスが崩れるリスクがあります。必需品の販売も検討しましょう。

必需品は、日々の生活に必要なアイテムのため、毎月一定の売上が期待できます。必需品の比率を高めると、売上が安定しやすいといえます。リピーター獲得のため、ポイントサービスやクーポンなどを用意する、問い合わせに丁寧かつ迅速に対応するなどの対策をとると良いでしょう。

●商材を仕入れるか、独自に開発するか検討する

商材の調達には、メーカーや問屋、卸業者などから仕入れる方法と、自社で開発する方法があります。仕入れる場合は、自社に合った仕入れ先を探すことが求められます。仕入れ業者により、発注できる数や納品のスピード、手数料などはさまざまです。中間マージンを低く抑えることができれば、利益率アップにもつながります。

商品を独自で開発すると、自社にしかないアイテムを売ることができます。ほかの店では買えないヒット商品をつくり出せたら、安定して高い売上を維持することも可能です。ただし、オリジナル商品の開発がうまくいくとは限りません。たとえ良いものをつくれたとしても、プロモーションがうまくいかなければ商品を認知されないこともあります。消費者のニーズを調査してオリジナル商品を開発したら、広告にも力を入れて集客することがおすすめです。

●ユーザーの反応を参考にする

すでに一定の購入者がおり、ユーザーの反応が良い商品を探して販売するのもひとつの方法です。在庫を抱えるリスクを軽減しながら利益率向上を目指せます。特に、今まで実店舗にて販売していた人気商品がある企業の場合は、ネットショップでも販売すると良いでしょう。ECサイトを設けることで、これまで販売の難しかった遠方の顧客も獲得できるかもしれません。

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ネットショップを始めるなら、自社の方向性を明確に決めたうえで商材やサービスを選ぶのがおすすめです。売れやすい傾向にあるアイテムのなかから適したものを探して販売していきましょう。また、日本国内だけではなく、海外への通販も視野に入れることで、よりビジネスチャンスを拡大できます。気軽にネットショップを開ける「Cafe24」なら、越境ECの推進もスムーズに行えます。ご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。