ECサイト運営では、どのような業務を行うのでしょうか。また、各業務ではどのようなスキルや知識が求められるのでしょうか。ここでは、そんなECサイト運営の基礎知識をご紹介します。自社のECサイトを立ち上げるにあたり、ご担当者様はぜひ事前に確認しておきましょう。

また、こちらの記事ではECサイト運営でよくある課題と、その対策についてもお伝えします。初めての運営を成功させるために、ぜひお役立てください。

| ECサイト運営の主な業務内容

ECサイト運営の仕事は、「フロント業務」と「バックエンド業務」に大きく分けられます。ここでは、ネットショップの担当者が知っておきたい、運営業務の基礎知識を解説していきます。

●フロント業務

フロント業務とは、ECサイトで商品が売れるまでに発生する業務を指します。

・商品企画

ECサイトで取り扱う商品の企画を行います。市場や業界の動向、競合の売れ行きといったデータを踏まえて、売れる商品を検討する仕事です。必要な売上や利益を決めて、ECサイトでの短期～中長期の販売計画を立てるのも、商品企画における重要な業務のひとつです。

・仕入れ・製造

ECサイトで取り扱う商品を仕入れたり製造したりして、必要な個数だけ調達します。その際は、商品の売れ行きを見極める販売予測を行い、適正な在庫の個数を算出する必要があります。在庫が不足すると販売機会を損失するだけでなく、ユーザーの不満につながるおそれがあるため注意しましょう。反対に、在庫が過剰になると資金繰りが悪化し、ECサイトの経営に影響するリスクがあります。

・サイト制作・管理

自社のECサイトを制作します。Webサイトの構築方法には、必要なアプリケーションをレンタルする「ASP」や、必要な機能を備えたソフトを購入する「パッケージ」などの種類があります。自社のブランドに適したデザインを採用し、ユーザーにとって使い勝手の良いサイトを構築できると理想的です。完成したECサイトは、その後も修正や改善を繰り返しながら、適切なメンテナンスを行います。

・プロモーション

ユーザーをECサイトへ呼び込む目的で、集客の施策を行います。多くのECサイトで用いられているのは、広告・SEO・SNSなどの手法です。また、販促につながるセールやキャンペーンを行うこともあります。特に、自社サイト型のECサイトはモール型と異なり、自社で積極的な集客に取り組む必要があります。

●バックエンド業務

バックエンド業務とは、ECサイトで商品が売れた後に発生する業務を指します。

・受発注管理

商品の受注後、購入者へ注文の受領を連絡したり、出荷状況を伝えたりする仕事です。在庫数を正確に管理するために在庫引当を行い、倉庫への出荷指示を出します。近年ではコストカットやヒューマンエラーの予防といった観点から、システムの導入によって受発注管理を自動化するケースが多い状況です。

・在庫管理

在庫の個数を管理したり、品物を適切に保管したりします。商品の入庫と出庫の情報を把握して在庫を調整する、ECサイトの売上を最大化するうえでも重要な業務です。入庫した商品は、不良品や異物混入などがないか、検品したうえで保管されます。昨今では、バックエンド業務のコストを削減する目的で、システムを活用して在庫管理を効率化するケースが多くなっています。

・出荷・梱包・配送

倉庫にある商品をピッキングして、配送できる状態に梱包したら、運送業者へ配送を手配します。商品は出荷前に検品が行われ、納品書などの同梱物と併せて梱包されます。ネットショッピングでは、商品の発送後に確認のため顧客へメールを送信するのが一般的です。

・アフターサービス

商品の到着後、ユーザーへ向けたアフターサービスを提供します。万が一、配送した商品に問題があれば、返品や交換の手続きが発生する可能性もあるでしょう。速やかに、かつ丁寧にコミュニケーションを取ることで、信頼される顧客対応ができると理想的です。

| ECサイト運営に必要なスキル・知識

ECサイト運営には、一人の担当者のみで運営する方法と、複数人で業務を分担する方法があります。運営方法により必要なスキルや知識が異なるため、各自で役割を把握しておきましょう。

●企画力

ECサイトは実店舗よりも商圏が広いことから、その分競合も多い傾向にあります。多数の競合の中で顧客に自社の商品を選んでもらうためには、魅力的な商品づくりが必須といえるでしょう。消費者のニーズや最新のトレンドを見極めて、商品開発に生かすことが大切です。また、売上を伸ばすには、セールやキャンペーンといったイベントの企画力も求められます。販促につながる施策をご検討ください。

●Webマーケティングスキル

ECサイトは主にインターネット上で集客を行います。広告・SEO・SNSなどの多様な手法を駆使して、サイトの集客力を高めるよう注力しましょう。また、集客した消費者から実際に商品を購入してもらうには、ユーザーが使いやすいWebサイトを構築することが重要です。サイトを改善してユーザビリティを高めるために、データ分析やUI／UXデザインに関するスキルと知識を身に着けておくと良いでしょう。

●クリエイティブスキル

ECサイトに掲載する商品情報のなかでも、写真と説明文はユーザーの購入を左右する非常に重要な部分です。商品を魅力的に見せる画像・バナー・キャッチコピー・原稿などを作成するうえで、こうしたクリエイティブに関するスキルと知識が必要となります。特に、商品画像の作成で利用することが多い「Photoshop」や「Illustrator」などのツールは、操作方法を習得しておくのが望ましいでしょう。

●コミュニケーションスキル

ECサイトの運営では、実店舗と同様に顧客対応が発生します。お客様からの問い合わせやクレームに対応するために、コミュニケーションスキルが必要です。複数人でECサイトを運営する場合には、スタッフ同士の連携も欠かせません。たとえオンラインでも、目の前にお客様がいることを理解して業務にあたりましょう。ユーザーが気持ち良く買い物をできるよう、正確な受注管理や丁寧な接客を心がけます。

| ECサイト運営のよくある課題と対策

ECサイト運営において、多くの企業が直面する課題や、その対策をご紹介します。日々の業務で発見した課題は早めに解決を目指し、ユーザーから選ばれる優良なECサイトを目指しましょう。

●集客数が伸びない

ECサイトの売上は、より多くのユーザーにサイトを訪問してもらうための「集客」の施策にかかっています。新規でECサイトを開設しても、アクセス数が少なければ売上が安定しにくいといえます。まずは、広告やインターネット検索などからどれくらいユーザーが来店しているか、流入数を確認してみましょう。リスティング広告など、広告からの流入が少ない場合には、対策として出稿キーワードやキャッチコピーを見直します。一方で、検索流入が少ない場合には、サイト名・商品名・コラムなどの検索順位を上げるSEOの施策が必要だと考えられます。アクセス解析のデータを分析して、集客数が伸びない原因を突き止めましょう。

●売上が伸び悩む

十分に集客ができている場合、次に見直したいのはECサイトのユーザビリティです。せっかくユーザーがサイトを訪問しても、ECサイトの使い勝手が悪いと、購入しないまま離脱するおそれがあります。商品選びから注文完了までのフローを見直し、分かりにくい部分がないかユーザーの目線で確認しましょう。離脱が多い部分を中心に、サイトを改善していきます。また、なかには商品の魅力を十分に伝え切れていないのが原因で、購入に至らないケースも珍しくありません。商品画像や説明文は、適宜見直しを行います。クリエイティブに関するノウハウが不足しているなら、必要に応じてプロに依頼するのもひとつの手です。

●注文から配送までに時間がかかる

競合が多いネットショッピングでは、些細な短所が他社との競争に負ける要因となりがちです。特に近年では、注文から配送までのスピードが非常に速い業者も少なくありません。ほかのショップと比べて発送作業に時間がかかっている場合は、積極的に業務効率化に取り組みましょう。多くの企業では、注文数が増えると発送作業が追いつかず、時間がかかる傾向にあります。配送に時間がかかると、途中で注文をキャンセルされるリスクがあり、かつユーザーがリピーターになりにくいためご注意ください。物流に関する業務は、可能な限り自動化できる部分を探して、作業を効率化することが大切です。

| ECサイト運営の業務効率化には便利な「Cafe24」がおすすめ

ECサイト運営の基礎知識をご紹介しました。ECサイト運営には、主に「フロント業務」と「バックエンド業務」があります。顧客満足度を高めるためにも、多数の競合他社に勝つためにも、昨今のECサイト運営では業務効率化が必須となっています。そこでおすすめなのが、ECプラットフォームの「Cafe24」です。

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